執事の日常とお嬢様の学校

ー10分後。

「教科書もらって来たぞ」

「あ!ありがとう!持つ!」

少しでも祐助への負担を減らさなきゃ!

「良いよ。もう部屋の中だし。取り合えずこれ、置いとくぞ」

「あ、うん」


何でそんな優しいのよ……。

なんか……ずるい。


「で、俊に何言われた?」

「え!?」

な、何で俊さんがここにきた事……。

「何言われた?」

「え、えっと、よく分かんなかったけど、千夏様の事心配してるんだと……」

「……そうか」


私が言った後、何かを考えるように答える祐助。

どうしたんだろ。


「祐助?」

「あ、悪い。ちょっと思い出してな」

思い出す?
何を?


もしかして……千夏様の事?


「お、思い出すって何を……「さ、部屋片づけるぞ」


聞こうとしたけど遮られてしまった。