執事の日常とお嬢様の学校

「えぇ」

「千里様の部屋を散らかした犯人……知ってるか?」

「いいえ、知らないわ」

嘘ついてるのは一目瞭然。
でもここで深く突っ込んでもめんどくさいだけ。

ここにきた主旨はこれじゃねぇし。

「あともう1つ。食堂で一体何があったんだ?」

「皆さんが千里さんをいじめていたから止めようとしたんだけど……」

「止まらなかった?」

「そう」

悪い女だ。
自分が命令したくせにそれを棚に上げて自分はまったく悪くありませんなんて。

まぁ、これが千夏様なんだけど。


「ありがと。じゃな」

俺が部屋を出て行こうとしたその時……

「ねぇ、祐助。戻って来てよ」

「……変わっちまったもんはしょうがねぇだろ」

「……そうね」

「じゃあな」

ガチャン


ほんと……なんなんだよ、あの女。