執事の日常とお嬢様の学校

「いらっしゃい、祐助。久しぶりね」

いらっしゃいって、店かよ。

ていうか、久しぶりって。
入学式に会ってるし。


「あぁ」

適当に返事をして部屋のソファーに座った。


「俊、悪いけど席を外してくれる?」

「かしこまりました」

ガチャン


あいつも大変だな。

だけど、あいつは千夏様を好き、なんだよな。

だからあんな忠実に千夏様に従うんだ。

その気持ちをこの女は利用して……。


「祐助、貴方は今幸せ?」

俊みたいな事言うな。

でも、ここで幸せって言ったら千夏様は多分千里様を……。

遠回しに言っておくか。

「まぁな。ちゃんと仕事は出来てるし」

「クスッ貴方何も変わってないわね」

俺の何が分かるんだよ。


「俺も質問して良いか?」


話を逸らすように唐突に言った。