流れ音符

まあ、もう一回告ろうと思ったことに対しては褒めて欲しい。
告白ってすごく勇気がいる。
『好き』っていう言葉はたった二文字だけど、それを口にするのはすごく難しい。
それなのに俺の『好き』の気持ちは川崎に伝わってくれない。
またもや、困ってます。
本人の前で俺が本気なことを証明すると宣言してしまいました。
若干、後悔してます。
だって証明って・・・どうすんの？？
自分で自分の首を見事に絞めてしまいました。
で、界に相談すると、一言で片付けられました。
「お前に恋愛は向いてない」
「それでも俺は付き合いたいんだー」
「単細胞」
「単細胞でもいいから助けてええー」
藁にもすがる気持ちで叫ぶと
「分かった。公開処刑しろ」
「は？」
「だから全校生徒の前で告れ」
「え？」
「そしたら返事はおそらくYES」
「なんで？」
「だってお前は学校一のモテ男な訳で、そんなお前の告白を断ったなんて噂になった瞬間、川崎の学校生活は終わる。だったら付き合うしかないわけ」
「でもそれって強制的じゃない？」
「は？お前は川崎と付き合いたいんだろ？」
「うん」
「そのために何回も告ったんだろ？」
「うん」
「それなのに表情一つも変えないでお前を振るような女はこれくらいのスケールが必要だろ？」
「そうなの？」
「そうだ。お前言う好きはこれしきのこともできないのか？」
「やる！」
このまま初恋が終わるなんてヤダ。
俺はやるとこまでやってから振られるんだ！！
俺は自己満足のために少々強引な方法をとることにした。