「一般庶民だってバカにされて
このまま翔平さんに頼るなんて
できない。
私は翔平さんの支えになりたいの。
こんなことで負けてられない。」




「…わかったよ。
ただ、もし何かあったら
すぐに連絡しろ。」

陽翔はそう言って微笑んだ。



「マンションまで送ろう。」

私は陽翔のリムジンに乗り込む。






「どうしてあそこにいたの?」

「胡散臭くてな。あの女。
しかもお料理教室だなんて…
だから一応あそこで待ってたんだよ。
いいか、セレブってのは見栄の塊だ。
言っちゃ悪いが一般庶民てだけで
あいつらは目の敵にする。
それが一流グループに嫁いできたんだ。
面白いわけがない。」


「私が出て来るのを
待ってたなんて…
私のことより仕事してよ。」





陽翔はふっと笑う。