「こんなこったろうと思ったよ。
どうせバカにされたんだろ?
一般庶民だって…」



「そ…そんなこと…」

まずい。
この事が翔平さんに知れたら…



「お願い!」

陽翔は驚いて目を見開く。

「翔平さんには言わないで…」

「言わないでって言ったって…
麻衣が辛い目に合っているところを
見て見ぬ振りをしろって?」




「…お願い…」

私は消え入りそうな声で言った。
陽翔はため息をついて
私の頭を撫でた。




「戦うのか?」

私はこくんと頷いた。