「あら?私を殴りたいの?
やぁね。これだから野蛮人は。」

獲物を捉えたような
蛇のような目つきで
真央さんは私を見る。




「また来週もいらしてね。」

ニタァっと気味の悪い笑顔を浮かべて
私に荷物を渡した。
私が持ってきた手土産も持たされた。

「なにが入っているかわからないもの。
庶民のお土産なんて頂かないわ。」

私は荷物をぎゅっと握りしめて
逃げるように
マンションから飛び出した。