「え?」

私が鏡越しにシマコを見たと同時に
大きな影が映った。

「あら!翔ちゃん!」

さっきのトーンとは全く違う
いつもの明るいシマコに戻っていた。





…今のは何だったんだろう…

私は高柳という名前が
強く頭に印象付けられた。




「よぉ。」

ぶっきらぼうに挨拶をして
個室の隅のソファに
ドカッと座る翔平さん。



「シマ、最高に可愛くしろよ。」

並べられた雑誌を物色しながら
言い放つ翔平さん。

「はいはい。」

シマコが軽くあしらう。