貴方に魅せられて3

「お前はいつもそうやって
俺を魅了すんだな。」

シマコが言ってた。
翔平さんは私には魅了されてる。


そんなことない。

魅了されてるのは私のほうなのに…

翔平さんも私に魅了されてくれてるの?





「ごめんな。」

急に翔平さんが謝った。

「…え?」

私が翔平さんを見上げると

「淋しいんだろ?」

そう言って私を見つめた。

ああ。翔平さんはいつだって私のことは
お見通しなんだ。


いつも淋しいけど
翔平さんを困らせないように
我慢していることも…
そんな私がお酒の力を借りて
甘えていることも…

翔平さんになんてかなわない。


やっぱり魅了されているのは
私の方だ…



「淋しくない。」

私はそう言って翔平さんに
思いっきり抱きついた。