貴方に魅せられて3

途端に翔平さんは目を見開き
驚いた表情を見せた後
私の唇を貪るようにキスをして来た。

「ふっ…」

あまりの力強さに
私はエレベーターの隅に追いやられる。



もしこんな所を途中から乗って来た人に
見られたら!!



そんなことを考えたら
酔いも一気に冷める。




「翔…翔平さん!」

私はやっとの思いで
翔平さんのキスを遮った。


すでに私は立ってるのが
やっとなくらいに
腰抜けにされかけている。



「だ…誰かに見られちゃう…」

そう言うと急に不機嫌そうな顔をして

「途中から上階に乗ってくるやつなんて
いねぇよ…」

そう言って私の首筋に舌を這わせた。

「やっ…翔平さん!」

「さん?」

不満そうに私を覗く翔平さん。



すっかり酔いが覚めた私は
翔平さんを呼び捨てになんて
できなくなっていた。