食事を終えた後
由香里さんは陽翔と一緒に
帰って行った。

2人を見送って
私たちも翔平さんの車に乗る。



私は翔平さんにずっと寄り添っていた。


20歳になって
お酒を飲むようになってわかったこと。



私はお酒が入ると
とにかく人恋しくなる。



由香里さんに勧められて
今日はだいぶ飲んでしまった。


いつになく酔いが回る。

「ったく。
由香里に勧められたからって
飲み過ぎだ。」

そう言いながらも
嬉しそうに私の腰に手を回す翔平さん。

「俺がいない時は
絶対酒なんて飲むなよ。」

私の耳元で囁く翔平さん。


お酒で赤い私の耳がさらに赤くなる。
私はこくんと頷く。



私がこれだけ人恋しくなるのは
大好きは両親が
突然いなくなったから…


翔平さんの帰りを
いつも一人で待っているから…



そんな淋しさからくるものだと
私は知っている。