「翔平さん!朝!起きてー!!」

ゆさゆさと揺らすけど
深い眠りの翔平さんは目を開けない。


軽く叩いてもだめ。


時々死んでいるのかと
息を確認してしまったり。

疲れているのはわかる。


毎晩日付が変わる頃に
帰ってくる翔平さん。
社長職を本格的に
勤めるようになってから
ますます忙しくなり
休みもろくになく
ゆっくり眠れていない。


ここで同棲を始めた頃も
朝は弱い方だったが
最近はますます弱くなっている。





私は仕方なく
最後の手段に出る。


ふーっと翔平さんの耳に息をかける。
さすがの翔平さんも
ぞわっとするらしく
パチリと目を開ける。

ただ…この起こし方の代償は…