高校3年のある日
いつものように森山邸を
訪れていたシマコ。

ティータイムはいつも
由香里と3人で過ごす。

淹れたての美味しい紅茶を飲みながら
女子トークをするのが
由香里との楽しみの時間だ。

翔平さんは黙々とコーヒーを飲みながら
2人の会話が終わるのをいつも黙って
待っている。


「シマコ?いつまでこのまま
自分を殺して生きて行くつもり?」

由香里の言葉にシマコはぽかんとする。

「あなたこのまま大学へ進んで
普通に社会に出るの?」

「それはどういう…」

「あなたはもうすでに
どんどん美への意識が高くなってる。
このまま社会に飛び込んだら
すぐにオカマちゃん扱いよ?」

シマコはうつむく。