貴方に魅せられて3

「わかったよ。」

翔平さんはため息をついて
シマコの前にしゃがんだ。

顔を再びあげたシマコは
ドキッとする。


目の前に翔平さんの綺麗な顔が
あったからだ。

「卒業するまでお前が頑張るなら
俺はお前を守ってやんよ。」

その瞳はまっすぐで力強かった。

「で…でも、そんなことしたら
翔平くんもイジメにあうよ?」

シマコがそう言うと
翔平さんはふっと笑った。

「俺はいじめられねぇよ。
森山グループの力ナメんな。」

翔平さんが自信たっぷりに言う。
シマコは顔を真っ赤にした。

「お前…
俺はそっちの気はねぇからな。」

「わ…わかってるよ!」

一瞬翔平さんに
恋心を抱こうとしたシマコ。


翔平さんは冷たい声で
その気持ちを捻り潰した。