貴方に魅せられて3

「お前…なんで来んの?
毎日こんなイジメを受けに
学校に来て何の意味があんだよ。」


翔平さんは
シマコを見下ろしながら言う。



シマコは涙で潤んだ瞳で
翔平さんを見上げた。


その瞳は捨てられた子犬のようだった。


どうもその瞳が苦手な翔平さんは
困ったように目をそらした。

「お…お母さんもお父さんも
僕がこんな女みたいに育ったなんて
知らないんだ。
バレたらなんて言われるか…
学校をずっと休んだりしたら
きっと学校に調べに来て
僕のこともバレるよ。」

シマコはそう言ってまた顔をうずめる。