貴方に魅せられて3

「お前さ…」

翔平さんの落ち着いた独特な声に
シマコの手がピクッと止まる。

「もっとしっかりしねぇと
またああやっていじめられるぞ?」

「う…うん。」

シマコは翔平さんに見つめられて
顔を真っ赤にして荷物をまとめ終え
慌てて屋上から去って行った。


それからシマコは
毎日屋上に来るようになった。


シマコへのイジメは
まだ続いているらしく
ノートに書かれたオカマという
大きな文字を
一生懸命消そうとしていたり
ビリビリに破れたファッション誌が
カバンの中から出て来たり…