貴方に魅せられて3

「てめーらその辺にしとけよ。」

見ていられなくなった翔平さんは
その間に割って入った。

「森山じゃん。
見ろよこいつの持ち物。」

仲間の一人がニヤニヤして
翔平さんにもイジメへの勧誘をはかる。


「こいつがなに持ってるとか
興味ねぇよ。
てゆーかてめーら
そんなくっだらねぇことしてんなよ?
メール回してんのはお前らか?」

ものすごい形相で睨む
翔平さんの顔が私の頭に浮かんだ。

「く…くだらねえって、お前
キモくねーの!?こいつオカマだぜ?」

「そいつがオカマとか
俺には関係ねぇよ。
いーからとっととどいてくんない?
ここ俺のくつろぐ場所なんだけど。」

翔平さんの冷たい目に
男子生徒達は身震いして
シマコのバッグをその辺りに放り投げ
いそいそと屋上から離れて行った。