貴方に魅せられて3

ある日翔平さんは昼休みに
屋上へ向かった。

屋上のドアを開けようとすると
すすり泣くような声が聞こえたとともに
何人かの男の罵声も聞こえてきた。

「デカ男のくせに
メソメソ泣いてんじゃねーよ!
ほんとキモいな。」

「やめて…やめてよ…」

すすり泣くシマコ。
男の一人がシマコのカバンを
シマコの頭の上で逆さまにして
中身を全て振り出した。


中に入っていた教科書やお弁当
筆箱…そして隠し持っていた
アイドルのプロマイドや
女の子のファッション誌が
シマコの頭に
ボカボカと当たりながら落ちる。

「い…いたい…」

弱々しいシマコの声。

「うっわ!こいつ女のアイドルの
プロマイドちょー持ってる!
しかもこの雑誌女のだぞ!
ほんとキモいぞこのオカマ!」

けらけらけらと笑いながら
シマコを罵る男たち。