「いいのか?2人じゃなくても。」

翔平さんが私の顔を見下ろす。

「うん。皆で食べたい。」

私がニコッと笑うと
翔平さんがふっと笑う。

「お前がいいなら俺は構わない。
麻衣。ありがとな。」

“ありがとな”の意味が
私にはわからなかった。



翔平さんは優しく私の髪に
そっと触れてから
翔平さんが後部席を開けてくれた。

「麻衣ちゃん。」

由香里さんはすっと私に近寄り
ふわっと由香里さんの香りがした。


気づくと由香里さんが
私を抱きしめていた。

「大好きよ。」

由香里さんの言葉に
頬が赤くなる。



それを見ていた翔平さんも
嬉しそうだった。