貴方に魅せられて3

真央さんの車に送ってもらって
私はマンションの前で車を降りる。



真央さんの車を見送ると
またあの寂しさに襲われる。

静かな部屋に帰るんだ。
最上階を見上げて立ち尽くす。

すると突然背後から肩を叩かれ
私は声にならない声をあげて
慌てて振り返る。


「陽翔!?」


そこにいたのは
いつものように
ニコニコ笑う陽翔だった。

陽翔に会うのは
真央さんと仲良くなれた
あの日以来だった。


私はまだちゃんと
お礼も言えていなかった。


「仕事は?」


「部下に押し付けてきた。」


にっと歯を見せて笑う陽翔。



「そっか。」

私が力なく笑うと


「その様子じゃ
翔平はこうやって
仕事をほっぽり出してまで
麻衣に会いにこないな?」

ここにいるのが
陽翔じゃなくて翔平さんだったら…


そんな風に思ってしまう
自分が恥ずかしい。
翔平さんは
真面目に働いているんだから。