「奈央斗、それ好きだよね」

「ん?」

「くしゃっとすんの」

「柚子の髪気持ちいいんだよな〜
柔らかくて、さらさらで」


手入れとかしないけど

結構髪には自信がある。

でも……


「だからって彼女さんとかにしてよ
ボサボサになるっつーの」


まぁ、奈央斗も私も恋人なんて
出来た事ないけど。


「なんで俺ら恋人出来ねーのかな?
顔はいけてるよな?親父似で。」


奈央斗は出来ないんじゃなくて
つくんないんじゃん

告白だってしょっちゅうのくせに。

私なんて告られた事すらないわっ


「柚子知ってる?」

「何?」

「お前の男子の間のあだ名」


うわ、どーせ
面白半分でしょ、どーせ。


「興味ない」