「……でも素敵な恋したいって
意気込んだばっかだし、錯覚かも」


そうだよ
こんなに早く恋とか
都合よく落ちるわけない

まだ何もしらない相手になんか…


「ふーん…名前呼ばれただけで
顔、真っ赤だけどな」


そういって鼻をツンっとしてきた


「馬鹿、やめて////」

「まぁまだ入学式当日だし?
これから一年ゆっくり考えなさい」

「何よ、その口調」


ふっと笑ってまた私の髪を
くしゃっと先に教室に入った奈央斗

まだ時間あるし私はトイレ行っとこ


「拓実くんか……」