千羽鶴



「諒?どないした?」

翔太の声でハッとなり少女から目を逸らす。

「いや、ボーっとしてただけだよ。それより体育館行こう!もう入学式始まる!」
「お、おう!なんやいきなり走り出すなや!」

俺は飛び跳ねる心臓を抑えるように胸の辺りを握り締めて走り出した。






また、会えるだろうか。


俺は淡い期待を込めた。