俺が考えてることを見透かすように白漣は憎たらしい笑みを浮かべ黒板を見て

「あんた、朽木諒って言うのか。
まぁ、あんたに俺のボールを受け止めることは出来なさそうだな。」

「どうゆうことだよ。」


「あんたみたいなひょろひょろのキャッチャーに誰も投げる気はおきねーってことだよ。」


さすがにカチンときた。

会って早々なんてこと言うんだこいつ…!



「おい!なんや今の言い方!お前のボールだって誰も受けたくないわ!」


俺が言う前に翔太は白漣の言った言葉に噛み付く。

そんな言葉には聞く耳を持たず、白漣は何も言わず去っていった。

翔太がまた何か言おうとするのを俺は止めた。


「もういいさ翔太。ああゆう奴は誰からも信頼されない。プレーで、グランドであいつを見返してやろう。」


「でも…。わかった。」


まだ何か言おうとする口を閉じ、納得したように頷いた。


「あー!腹ぺっこぺこや!はよ帰ろうや!」


先程の出来事などなかったように翔太は腹をさすり、元気丸出しな関西弁で歩いていく。