HRを終え、俺と翔太は帰ろうとした時


「お前ら野球部か。」


目の前にどんぐり坊主…白漣将人が通せんぼをするように立っていた。

「なんやおっかない顔してそんな睨むなや!だったらなんや!」

ギロリと睨むまるで獲物を狩る虎のような目をこちらに向け

「ポジションは。」

「セカンド!」

「キ、キャッチャーっす。」

俺がキャッチャーと言うと白漣は虎のような目を俺に向ける。



こ、怖えぇよこいつ…。


「そうか。じゃあな」

「ちょっと待てい!人にだけ聞いといて、お前のポジションだって言え!」


「お前じゃない。俺は白漣将人、だ。
ポジションはピッチャー。これで満足か?」


白漣は淡々と名前とポジションを言う。


俺のポジションがキャッチャーと聞いた時の、睨みつけるような目の意味がわかった気がする。