LOVE or DIE *恋愛短編集*

季節、潮位、天気、そのどれが関係あるのか、全ての条件が揃った時だけなのか、『アレ』を目撃したのはまだ2回だけなので良く分からない。
天気は間違いなさそうだ、2回とも大雨が降った後だったから。

「ちょ……もったいぶらないで、教えてよ」

「キモいんだよマジで。うわ、ほら思い出しただけでこの鳥肌」

ぷつぷつと泡立った自分の腕も見ようによってはキモいが、とにかくその腕を、俺は彼女にずいと見せつけた。

「げ」という彼女の正直な感想に、多少傷つく。
もうこの話は止めにしようかと心折れかけたところに、

「で、何があなたをこんなにさせるの?」

と続きを促された。

1度目は降り続いた大雨の後の、良く晴れた日だった。

川の水位が上がっているのは前日までの雨のせいかもしれないし、もうそこはほとんど海と繋がってる河口だから、もしかしたら満潮のせいかもしれない。
詳しいことは良く分からないが、とにかく水位が上がるってのは『ヤツ等』にとっての絶対条件だ。