幸せな気分で歩いていたのに、公園の周囲の石垣に沿うように流れる小川を見た途端に彼の様子が変わった。
「あーっ!こんなとこに川かよ、畜生」
謎の悪態を吐きながら、繋がれていた手まで離されてしまった。
「ちょ、何よ。川嫌いだったっけ?」
にしたって、元は自然の川だったのかお城の周りのお堀だったのかも良く分からない、用水路に毛が生えたくらいのこんな小さな川に?
その拒否反応、一体何事ですか。
あー、まー、と、歯切れの悪い言葉を呟く彼の背中を、「はっきりしなさい!」と軽く叩く。
「んー……ちょっと、さ。向こうで、ね」
――『向こう』とは、きっと転勤先のことだ。
私の知らない、彼だけの世界。
チクリ、胸のあたりが痛んだ。
「……聞く?」
ん、と、小さく頷いた。
あんま面白い話でもねぇぞ、と前置く彼。
それでもいい。
ひとつ残らず、あなたの事を、知っていたい。
「あーっ!こんなとこに川かよ、畜生」
謎の悪態を吐きながら、繋がれていた手まで離されてしまった。
「ちょ、何よ。川嫌いだったっけ?」
にしたって、元は自然の川だったのかお城の周りのお堀だったのかも良く分からない、用水路に毛が生えたくらいのこんな小さな川に?
その拒否反応、一体何事ですか。
あー、まー、と、歯切れの悪い言葉を呟く彼の背中を、「はっきりしなさい!」と軽く叩く。
「んー……ちょっと、さ。向こうで、ね」
――『向こう』とは、きっと転勤先のことだ。
私の知らない、彼だけの世界。
チクリ、胸のあたりが痛んだ。
「……聞く?」
ん、と、小さく頷いた。
あんま面白い話でもねぇぞ、と前置く彼。
それでもいい。
ひとつ残らず、あなたの事を、知っていたい。



