LOVE or DIE *恋愛短編集*

目の色を変えて、慌てて言い訳を始める彼。

10年も前のことだろとか、お前に会う前だって、とか、早口に、ところどころ噛みながら狼狽えてる姿が。
ちょっと可愛いから、許してあげる。

でも聞きたい言葉があるの。
だから、もう少しだけ拗ねたフリをしてみる。

「……今はお前だけだって!!」

――立ち止まる。
顔を上げる。
じっと、見つめる……目を。

10秒。
無言の訴えが通じたか。

「……好き、だからっ!」

きゅ、と手を握って、ヤケクソみたいにそう言い放って、縋るような情けない顔で「怒るなって」と続ける彼に。

微笑んだ、顔からは幸せが滲み出たかもしれない。
繋がれた手を、そっと握り返した。
安堵のため息の後に返ってきた彼の笑顔もまた、極上。

あなたも幸せですか?
滲み出てますよ、おニイさん。

城跡公園に入ってきた時とは反対側の出口から、私たちは、手を繋いだまま外へ出た。