LOVE or DIE *恋愛短編集*









夜、私は『しんちゃん』と運命の再会を果たした。
浅川くんがあの時の『しんちゃん』だと分かった瞬間に、めちゃくちゃカッコ良く見えてしまうのが不思議だ。


「浅川く……あの、しんちゃんって呼んでもいいかな」

聞いた時、ちょっと顔が赤くなったのは自分でも分かった。
恥ずかしい。

もちろん、としんちゃんは嬉しそうに笑って、自然に手を繋いでくれた。


店長に見られたらまた何か言われそう……そう思って出てきたばかりのバイト先を振り返ると、案の定店長は顔を引きつらせてこっちを見ていた。


「は、はやく行こう!」

「え? アイコちゃん、意外とせっかちだな」

くすくすと可笑しそうに笑われるのがくすぐったい。
でもそんなことも嬉しくて、恥ずかしくって、幸せだった。


呪縛、なんて言われて馬鹿にされ続けてきたけど。
子どもの頃のあの出会いを信じて待ち続けて正解だった!

天にも昇る気分のまま、しんちゃんのリードに任せて手を引かれるままに歩いた。


夕食がまだだと言うと、なんと彼の家で得意料理をご馳走してくれると言う!
ファミレスの厨房で働いている内に、料理が趣味になったんだとか。

私はあんまり料理が得意じゃない。
実家暮らしで、親に甘えてばっかりだし。

しんちゃんは実家も近いけど、バイトやバンドの練習とかで帰りが遅くなることも多いため、アパートを借りて1人暮らしをしているらしい。
同い年なのにちゃんと自立していて、そういう所もますます素敵に感じてしまう。


2人でスーパーで食材を買い込んでから、彼のアパートにお邪魔する。
1DKのスペースにどーんとベッドが置かれていてちょっと狭いけど、部屋の中は綺麗に片付けられていた。