LOVE or DIE *恋愛短編集*

佐野 悠太を自ら抜き去り中へ攻め込むには、中のスペースが狭すぎる。

よって、彼に残された選択肢は、3年生の間で唯一スタメンではない最後の1人、西中のシックスメンへのパスだった。

ボールを持ったシックスメンへは、2年生チームはプレッシャーをかけない。
ゆえに彼は、確実性の低いロングシュートを放った。
正確に言えば、【打たされた】。


「リバウンド!!」

双方のベンチから声があがる。

インサイドを固めていた3人が、ボールの軌道を確認して部長とキャプテンの行く手を背中で阻む。

こぼれ球に飛び込んだのは、外角シューターについていた2年生。

「よしっ!!」

悠太はすでにフロントコートに飛び出していた。

「前!!」

2年生相手のリバウンド争いで部長とキャプテンが負けるとは予想もしていなかった3年生チームは、やはりここでも出遅れた。

ロングパスが小気味よく悠太へ渡り、彼は追加点を重ねた。

4-0
2年生チーム、リード。