LOVE or DIE *恋愛短編集*

純也対部長、最初のジャンプボール。
純也は―――跳ばない。

「何?」
「捨てた?」

3年ベンチがざわつく。

―――ちげーよ。

純也と部長、純粋な高さ勝負では勝ち目がない。
2年生チームは作戦通り、わざと敵のポイントガード周辺にスペースを作り、そこへボールを落とさせた。

―――いただきますっ!!

スルリとポイントガードの脇から悠太が滑り込み、そのボールをかっさらう。

フロントコートに素早く視線を送る。
打ち合わせ通り既に前を走っている仲間へ、空気を切り裂くようなスピードのロングパスを繰り出す。

「どんぴしゃだ」

2年ベンチでは、雅樹たち交代要員がガッツポーズ。

ジャンプボールは【勝ち】、そう踏んでいた3年生チームは対応が遅れる。
だがさすが、キャプテンの戻りは早かった。
追いつかれる。

「2人目!!」

ロングパスを出したばかりの悠太はまだセンターライン付近。
後ろから、前を走る仲間へ声を張り上げる。
最初の速攻は2人走る、それが悠太たちの作戦。
キャプテンの追撃が迫る直前、ボールがもう1人の速攻要員へ渡る。