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日野 紗耶香は、その日珍しく夜暗くなってから外に出た。
部活が終わって帰宅した後に外に出ることはほとんどない。
たまたまその日は、明日の朝の牛乳を買い忘れたという母の頼みで近所のコンビニへ向かうことになったのだ。
それは、些細な偶然の積み重ねだった。
母が牛乳を買い忘れた。
普段なら会社帰りの父に頼むところだが、運悪く出張中だった。
紗耶香と同じくバスケプレーヤーでもある高校生の姉も、ちょうど学校行事のキャンプに出ていた。
一番近くのコンビニまでは慣れた道だし、夜とは言えまだ8時前だし、大通り沿いに歩けば危険なこともない。
そう判断した母が、紗耶香にお使いを頼んだ。
頼んでおきながら「夜だから、気を付けて」という母がなんだかおかしかった。
中学2年の女の子は、変な大人にさらわれる心配も、変な男に襲われる心配もない、一番安全な年頃のような気がするけどな。
そんなことを考えながら、紗耶香は歩いていた。
夜外に出る羽目になったのは少しだけめんどくさいけど、危ないとか怖いとかは思わない。
むしろ、ちょっと新鮮で楽しかった。
日野 紗耶香は、その日珍しく夜暗くなってから外に出た。
部活が終わって帰宅した後に外に出ることはほとんどない。
たまたまその日は、明日の朝の牛乳を買い忘れたという母の頼みで近所のコンビニへ向かうことになったのだ。
それは、些細な偶然の積み重ねだった。
母が牛乳を買い忘れた。
普段なら会社帰りの父に頼むところだが、運悪く出張中だった。
紗耶香と同じくバスケプレーヤーでもある高校生の姉も、ちょうど学校行事のキャンプに出ていた。
一番近くのコンビニまでは慣れた道だし、夜とは言えまだ8時前だし、大通り沿いに歩けば危険なこともない。
そう判断した母が、紗耶香にお使いを頼んだ。
頼んでおきながら「夜だから、気を付けて」という母がなんだかおかしかった。
中学2年の女の子は、変な大人にさらわれる心配も、変な男に襲われる心配もない、一番安全な年頃のような気がするけどな。
そんなことを考えながら、紗耶香は歩いていた。
夜外に出る羽目になったのは少しだけめんどくさいけど、危ないとか怖いとかは思わない。
むしろ、ちょっと新鮮で楽しかった。



