LOVE or DIE *恋愛短編集*

悠太たち3人の呼びかけで、部活解散後に体育館に残ったのは合わせて8人だった。

「このメンバーで、3年を倒す!」

悠太のその言葉に、「水を差すようで悪いんだけど」と1人が手を挙げた。

「まず高さで敵わないだろ」

勝ちたいという気持ちはあるものの、その可能性を信じきれない者の発言だった。

「身長ではね」

悠太はあっさりとその事実を認める。

「だから、まずは高さ対策」

ボールを手に取ると、ゴール下へ皆を誘導する。

「リバウンドは取らなくていい」

「はあっ!?」

高さに対策を打つと言っておきながら、簡単にシュートのこぼれ球を捨てる悠太の発言に周りは色めきたった。

「最後まで聞けよ」

純也が苦笑いでフォローを入れ、悠太は先を続けた。

「ゴール下はポジションをキープするだけでいい。目的はボールを取る事じゃなく、敵に取らせない事」

つまり、と言いながら、悠太はボールを放った。
事前に打ち合わせていた雅樹と純也が、ゴール下で動き出す。

ゴールに当たって跳ね返るボールの軌道を確認すると、雅樹は自分より背の高い純也をボールの落下地点と反対方向へ背中を使って押し出した。

「ゴール下の役割はここまでだ」

ボールは音を立てて無人の空間に落ちた。

「これを取るのは外のヤツら」