LOVE or DIE *恋愛短編集*

平日休みの営業職に就いた私と時間が不規則で深夜の仕事も多いSEになった真希とは、長期連休をほんの数日重ねるのが精一杯になった。

それでも最初の数年は、年に一度だけ、必ずどこかしらへ車を走らせた。


いつからか真希には、休みを合わせやすい社内の友達に、旅仲間が出来たようだ。
こっちは1泊3日の強行スケジュールでしか休みが合わないのが分かっているから、だんだん声をかけづらくなる。




私たちの二人旅の記録は、社会人4年目の夏を最後に途絶えた。




代わりに私はいつからか、真希を通じて、あの男のTwitter投稿写真で旅行気分を味わうようになっていた。

フォローすらしないで、こっそりと。
たまに真希のプロフから、彼のページへジャンプする。



Lokiという名前で登録されていた。
自己紹介文も何もない。

けれど彼だと分かったのは、アイコンがあのバイクだったからだ。



Loki――それが、彼の本名をもじったハンネであることを私は知っていた。


ずっと前から。
宗谷岬で出会った、海峡フェリーの中で見つけたあの時よりももっと前から。



私は彼の本名を、知っていた。