LOVE or DIE *恋愛短編集*

お兄さんが写真を撮ってくれた。

いつも二人旅の私たちが、並んで写れる機会は少ない。

記念の地を示す碑と、ここまで一緒に来た車と、真希と。
最高の写真だ。


「うわ。あんたさっきから無口なクセに、カメラ向けるとイイ顔すんね」

「……うるさい、余計なお世話」

男がからかってきて、不貞腐れて言い返すと、真希が声をあげて笑った。


やけに、楽しかった。
楽しいのは、旅先のテンションだからだ。


どこから、とか、どこへ、とか、真希と男が盛り上がっている。


「北端制覇の次は納沙布岬にも?」

「せっかくここまで来たから行きたいんだけど、時間なくて」


そんな会話を他人事みたいに遠くに聞きながら、私はマイペースに間宮林蔵とツーショットを自撮り。

その姿を笑われた気がした。
無駄に楽しいのは旅のテンションだ、何度も言うが。


お兄さんと真希が連絡先を交換する間、私は1人でマイペースを貫いた。
邪魔するほど、野暮じゃない。


「時間ないよ、真希」

「うん、そろそろ次行こっか」


男に手を振って、私たちは北の果てを離れた。