佐月 純の家の前。




「ここか?」



「あぁ」




「なんや、思ったより普通の家やん。」




「統括者といえど、流石に普段は人間として暮らしてるしな」




「それもそうやな」






聡君は頷くや否か、佐月の家の壁を伝い始めた。




「よっと。」




器用なもんだなぁ。



俺の家にもああやって侵入してきたんだな。




いやぁ、恐ろしいね。







さて、もうどうにでもなれフラグは立ってる。




あとは、死なないよう気を付けるだけだな。





「おい、何してんねん?はよこいや」




「俺、壁なんか登ったことないんだけど」




「………さよか」








え、なんか素っ気ない返事。



呆れられたのかな??



そうなのかな



え、でもさ!



普通の人は登れないよね!?







そう思ってると聡君は降りてきた。




しばらく黙っていたので、こちらから声を掛けることにした。





「え、なんで戻ってきたんだ?」




「………手、貸したる」




「………。え、」




これはこれは予想外の展開!