真珠の涙



それでも、あたしは泡になってしまう。





じゃぁ、あたしはどうすればいいの?




前世の記憶を言うことなんてできっこない。






人魚だった明かしてしまったらそれでも泡になってしまう。




今まで何度も朔は女の子に告白をされてきていた。

その度にビクビクしていたけれど、

いつも朔は


『お前らといたほうが楽しいから。』


と言っていた。


だから心のどこかで安心していたのかもしれない。

けれど、今度は状況が全く違う。




「お前ら、席に付け!!HRだっつーに!

新田も!席はそこじゃないだろ!!」



流石の先生も痺れを切らして大声で怒鳴る。






先生の怒鳴り声に皆も驚いたのか

ぞろぞろと席に付く。








その後HRが始まったけど何をしたかあまり覚えていない。




休み時間が来ればクラスで騒ぎになった話は学校中に広まり、

教室の周りは人でうじゃうじゃしていた。




新田さんは朔の所へと向かったようで

朔たちが見えないくらい沢山の人がいた。