真珠の涙




あたしが、王子様に会うのが運命なのであれば、

王子様だってお姫様に会う運命ということになる。






朔・・・!!





廊下側のほうに座っている朔を見る。

朔は前の席に座っている大翔に話しかけられていた。


その光景を見て少しホッとする。



いくら前世結婚した人だからと言って、

今回もそうなるなんてそんな美味しい話はない。





気にしすぎなんだよね?




「愛海、何か汗かいてない?」


「そ、そんなことないよ?」


「そう?転校してきた新田さん、可愛いねぇ・・・

男子デレデレしちゃって(笑)



朔夜と大翔は関係ないって顔してるけど」


「ね・・・」


「新田の席は・・・っておい!?」



先生の話も聞かずに歩き出す新田さん。












「やっと会えた―」