「全員席に着いたってことで紹介するな。 新田環菜(にったかんな)さん。 両親の仕事の都合で今まで海外で、 何年かぶりの日本なんだと。仲良くしろよー?」 「新田環菜です。宜しくお願いします。」 背中の辺りまである栗色の髪はほんのりと巻かれていて。 小柄でぱっちりとしている瞳に、ふっくらとした唇。 あたしの目に映る彼女は、もう会いたくないと思っていた人。 「・・・お姫、さ・・・ま・・・」 あの時、王子様と結婚をしたお姫様だ―