「愛海、また亜季に課題見せてんの?」
「だって困ってるし・・・」
「優しいんだか、甘いんだか・・・ほどほどにな?(笑)」
朔はあたしの髪をワシャワシャして苦笑いする。
ずっと話したかった、あたしの大好きな王子様。
前世が王子様だったからといのも確かにある。
だけど、松本朔夜という男の子に、あたしは恋をした。
こうやってあたしの頭を触る手、
あたしに見せてくれる笑顔。
袖を捲る仕草とか、友達に優しいところとか。
朔の全てを、あたしは好きになってしまった。
「おーい、席に付けー」
HRの時間になり先生が教室に入ってくる。
