絵本〜おじさんの魔法〜







隣でいつも笑わせてくれる成島くん。
なんだか気になって仕方なかった。



友達に、余計な事言われたからだろうか。





「成島くんはいるの?」



「いるよ」






成島くんの目は下を向いたまま帰ってこない。






「ななこちゃんとか?」



「違うよ」



「似合いそうなのに……。ヒントは?」






心のどこかでホッと息をつく自分。






「ヒントは6文字」






6文字…
は…や…く…ら……か…な…




そっと自分の名前を唱えてみる。
すこし怖くなった。
だけど、心とはうらはらに口は先走る。






「何号車の席の子?」



「1号車か2号車のどっちかだよ」






何度確かめても私の席は2号車。




「そうなんだ~…」