絵本〜おじさんの魔法〜






ほとんど人のいなくなった校舎。





何か心残りを感じて戻る私。





小走りで階段を駆け上がる。





自分の最後の教室のドアを開ける。





何もない誰もいない寂しくて孤独な空間。





その足で中学の図書室に向かう。






中学校に絵本なんてめったに無いけれど、その数少ない数冊の中に一冊が飛び込んでくる。







―サンタクロース物語―






あった。





私は、表紙をめくる。


なぜか妙に震えた手でゆっくりゆっくりページをめくる。