絵本〜おじさんの魔法〜







もう私のもとにサンタさんは来ないように、魔法が解けてしまったように。





成島くんとのすべてが消えてしまったように。





あの手の平にあった一冊は私の中でしか生きてなくて、成島くんの中ではすでのあの日から削除されていて。






そしてもうすぐに私の中からも消える話。





中学の卒業式は終わる。
周りの子は皆、涙、涙、涙。




そんな泣くこと無いじゃん。
一生会えないわけじゃなんだからさ。






小学校の頃のように、ここでたくさんシャッターをきる。




心友と笑って。
泣いてる友達を元気づけて。






「香奈ー、この後カラオケ行こー」






さっきまで泣いてた友達も今は笑顔。






「うん。でもちょっと先に入ってて」