絵本〜おじさんの魔法〜







「香奈、私泣くかも」





泣いたらいいじゃん。
その方が盛り上がるんでしょ。



中学校の生活なんて一瞬だったじゃん。
たいして思い出無いよ。





あの屈辱の日から3年経ったけど、何が変わったかって言ったら特に何も変わってない。





だけど、中学に入ってからはみんな私の事をサバサバしてると言う。





確かに、情の薄い最悪なやつですよ。






私たちは歌を歌う。

卒業ソングだかなんだか知らないけど、泣くための盛り上げソング。





ホントに何にもない3年間だった。





中学に入って成島くんとは一度も話していない。





噂だけでの登場だ。

小学校の頃の成島くんの好きな人はももちゃんだったとか、誰かと付き合ったとか…別れたとか…。





「へ~、そうなんだ~」と全て軽く返したけど。




友達は山ほどいる。
シワができるくらい笑いまくった。
楽しかった、楽しかったよ?
でも何か物足りなかった。