第一章 転校


ーピリリリリッ

「・・・んー・・・うるっさいなぁー」
私の耳元で、目覚まし時計がなる。
「今何時・・・?」
・・・何だ、まだ6時じゃんまだイケるな・・・もうちょっと寝よう。




「ちご!ぃちご!苺!!!起きなさい!」
「え゛ーやぁだー」
やだやだ、と、もうちょっと寝たいアピールをしてみる。
どうやら、私を起こした大声の主は、お母さんのようだ。
「こらー!早く起きなきゃ遅刻だよ!?」
「あー・・・遅刻・・・別にいいやぁ」
あはっ、とフワフワした頭で答える。
「もう、今通ってる学校に行くのも今日で最後なんだよ!?早く起きなさい!!」

ん・・・最後・・・?
「・・・」
「ほら、早く行きなさい!」
「最後・・・?て何?」
「言ってなかったかしら?あんた、転校するのよー♪」
・・・え?てん、こう?
てんこうって・・・転校?
え、え、と、重たい頭を動かす。
「どういう、こと?」
そう聞くと、お母さんは、
「転校よ、転・校!!苺は、今通ってる西高校を辞めてー、」
と、ちょっとためて、お母さんが放った言葉は。
「無料の学校に転校してね☆」
キャハッ☆彡.。・・・・・・・・・・・・えーと、どこから突っ込めばいいの?どうしよう、お母さんって、こんなにキャラ軽かったっけ?
「さあさあ、顔洗ってー、髪といてー、制服は、これよん♪」
と渡してきた制服は、あのいつもの制服。
ホッ・・・としたのもつかの間。
「あ、そうそう。明日から着る服はー。これよーかーわいいわよー♡」
今度こそいつも来てるのと違う制服を突き出してきた。
その制服は、チェックのスカートで、紺ソ。ローファーで、・・・まぁ、フッツーの、制服?て感じかな。
「・・・え、転校って・・・嫌、だよ?」
「え?何言ってるの?え?」
え。何?私、間違ったこと言ってる?