日付が変わった真夜中 唯一、空に浮かぶ月だけが見ていた。 「光希さん、すいません。 貴女に俺の人生を全て捧げるつもりやったんですけど、 少しだけ俺の人生わけたい子が出来たんです」 そう呟きながら、傍らに寝ている彼女の頭を撫でる彼の、 ーー優しい微笑みを。