星矢さんの胸の音が聞こえる。 ドクドクと、早い。 「せい、や、さんっ…」 「俺のそばが嫌やったら、全く違う居場所でもええで。俺らと全く関わらんようなところでもどこでも」 「星矢さんのそばがいいっ…」 「って、言うと思った。普通の生活はあんまり望むんやないで。 ーー後悔すんなよ」 後悔なんて、するわけない。