雨の中を走るバイクは初めてで、

風がと雨で、とてつもなく寒い。



そろそろ限界って思ったら、バイクは停止した。




「着いたで」





高い塀に囲まれた、暗闇でもわかるその存在感。






「ここ…?」

「ちょい待ちー」



インターホンを押し、門が開くのを待つ。

自動で開かれた門の奥には石畳みの広いスペースがあり、少し坂になっており、下の方には駐車スペース、上に行くと、お家が見える。


上にも、下にもいくには、さらにフェンスによる柵があり、簡単には通れないようになっている。




「オカンの趣味でごつい高級なデザイン住宅なんやけど、セキュリティは万全の体制なんやで。
いつどこで命狙われるんかわからんからな」

「命っ!?」