「どんな内容かは知らないけど、美園ちゃんは段々と、セーヤを信じられない、どうしていいかわからないってなってたと思う」

「…はい」

「セーヤの狙いは、美園ちゃんの"西での居場所"を無くすこと。それさえ無くせば美園ちゃんがまた弱るのはわかってた」

「………」

「弱った美園ちゃんへの止めは、トラブルメーカーの総長さんからのメール」

「え、」

「メール届いたやろ?」

「はい…」

「あれは、偽メールなんだ」



そう言ってトラジさんはテツマさんを見る。

テツマさんはあたしにパソコンの画面を見せる。




「このメール、俺が送った」




《お前の居場所は、俺の所だろう》




「不在電話も、今までの音声とかを使わせてもらった。
あんたがこっちにきてから2日目以降のメールや電話は、全部偽物」