星矢さんが出るからと、一階に降りていったので、あたしもお見送りにと着いていく。




「ああっ!美園ちゃんっ!」



リビングの隣りの廊下を通ろうとすると、星子さんの声。




「俺よりオカンの相手してくれ。うるさいねん」

「えっ、」



玄関へ向かう星矢さんと、リビングから出てくる星子さん。



「星矢さ…」

「美園ちゃ〜ん」



星矢さんと呼ぶ前に、星子さんに抱きつかれた。





「東へ行ったやて。心配してたんやで。よう帰ってきてくれたわ〜」

「星子さん…」

「美園ちゃんが戻って来ないとかいいだしてたら、ウチ、セーヤを勘当してたわ〜」

「………」

「ほんま、帰って来てくれて、ありがとうなあ…」



星子さんの目がウルウルとしていて、すごく申し訳なくなる。


それと同時に、あたしはこんなにも、迎え入れられてたんだと、気付いてしまう。